CentOS6.7 64bitにMySQL5.6.26をRPMからインストール
CentOS6.7の64bit版にMySQL5.6.26をRPMからインストールする方法を以下に示します。
※CentOS7 64bitをご使用の場合は、当サイトのCentOS7 64bitにMySQLをRPMからインストールのページをご覧ください。
CentOS6.7の標準リポジトリからインストールできるMySQLのバージョンは、5.1.73と古いものになっています。MySQLの公式サイトからRPMをダウンロードすることで、新しいバージョンのインストールを行うことができます。
※MySQLのyumリポジトリを使用して、最新バージョンをインストールすることも可能です。詳細は当サイトのCentOS6 64bitのyumリポジトリにMySQLを追加し、最新バージョンをインストールのページをご覧ください。
依存関係にあるパッケージで、CentOS6.7の標準リポジトリからインストールできるものについては、特別なものでない限り省略しています。
以下の各コマンドで、プロンプトが「#」で開始しているものはrootユーザーでの実行、「$」で開始しているものは一般ユーザーでの実行となります。
CentOS6.7の標準リポジトリからインストールされているMySQL関連のパッケージのアンインストール
MySQL-serverのインストール時に、以下のようなエラーになってしまう場合、
ファイル /usr/share/mysql/czech/errmsg.sys (パッケージ MySQL-server-5.6.26-1.el6.x86_64 から) は、パッケージ mysql-libs-5.1.73-5.el6_6.x86_64 からのファイルと競合しています。 :(略)
CentOS6.7の標準リポジトリからMySQL関連のパッケージがインストールされていると、MySQLの公式サイトからダウンロードしたMySQLのRPMと競合してしまうのが原因です。
以下のようなコマンドを実行して、CentOS6.7の標準リポジトリからインストールされているMySQL関連のパッケージのアンインストールを行います。
# yum remove mysql-libs
MySQL-server5.6.26のインストール
MySQLの公式サイトからMySQL5.6.26のRPMを一式ダウンロードし、インストールを行います。
MySQL5.6.26のRPMを一式ダウンロード
以下のコマンドを実行して、MySQL5.6.26のRPMが一式揃ったtarファイルのダウンロードを行います。
※ダウンロード元のURLは、MySQLの公式サイトから遷移できるRed Hat Enterprise Linux 6 64bit用のRPM Bundleのダウンロードページにリンクがあります。
※ページ下部の「No thanks, just start my download.」のリンクを利用すれば、Oracleのアカウントでログインを行う必要はありません。
(新しいバージョンがリリースされてリンク切れになっている場合は、アーカイブページにダウンロードのリンクがあると思いますので、こちらを参照してみてください。)
$ wget http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-5.6.26-1.el6.x86_64.rpm-bundle.tar
以下のコマンドを実行して、ダウンロードしたtarファイルを展開します。
$ tar -xvf MySQL-5.6.26-1.el6.x86_64.rpm-bundle.tar
MySQL-server5.6.26のインストール
以前にMySQLをインストールして、そのアンインストールを行っている場合、以前に使用していたデータはアンインストールを行っても残っています。以前のデータが不要な場合は、以下のコマンドを実行して削除を行います。
# rm -rf /var/lib/mysql/
以下のコマンドを実行して、MySQL-server5.6.26のインストールを行います。
# rpm -Uvh MySQL-server-5.6.26-1.el6.x86_64.rpm
インストール中に以下のようなメッセージが表示されます。
これはMySQLを起動して最初にrootユーザーで接続するときのパスワードが、ファイル「/root/.mysql_secret」に記載されていて、接続後に「SET PASSWORD」でパスワードの変更を行うまでは、他のステートメントは実行できないことを示しています。
A RANDOM PASSWORD HAS BEEN SET FOR THE MySQL root USER ! You will find that password in '/root/.mysql_secret'. You must change that password on your first connect, no other statement but 'SET PASSWORD' will be accepted. See the manual for the semantics of the 'password expired' flag.
MySQL-client5.6.26のインストール
サーバー上でMySQLに接続するときに使用するmysqlコマンドが含まれている、MySQL-client5.6.26のインストールを行います。
MySQL-client5.6.26のrpmは、上記でダウンロードしたRPM Bundleに含まれています。
MySQL-client5.6.26のインストール
以下のコマンドを実行して、MySQL-client5.6.26のインストールを行います。
# rpm -Uvh MySQL-client-5.6.26-1.el6.x86_64.rpm
MySQL-shared5.6.26、またはMySQL-shared-compat5.6.26のインストール
他のパッケージをインストールする際に依存関係としてmysql-libsが必要な場合、MySQL-shared、またはMySQL-shared-compatのインストールを行うことで依存関係を解決できます。
MySQL-shared-compatは、古いバージョンのMySQLに対応したものになっています。
MySQL-shared5.6.26、MySQL-shared-compat5.6.26のrpmは、上記でダウンロードしたRPM Bundleに含まれています。
MySQL-shared5.6.26のインストール
以下のコマンドを実行して、MySQL-shared5.6.26のインストールを行います。
# rpm -Uvh MySQL-shared-5.6.26-1.el6.x86_64.rpm
MySQL-shared-compat5.6.26のインストール
以下のコマンドを実行して、MySQL-shared-compat5.6.26のインストールを行います。
# rpm -Uvh MySQL-shared-compat-5.6.26-1.el6.x86_64.rpm
インストール後の設定
MySQLのサービスを起動
以下のコマンドを実行して、MySQLのサービスを起動することができます。
# service mysql start
尚、サービス名は以下のコマンドで確認することができます。
# rpm -ql MySQL-server | grep init.d /etc/init.d/mysql
MySQLのサービスを自動で起動させる
MySQLのサービスは、インストール時点で自動で起動するようになっています。
自動起動設定の状態は、以下のコマンドで確認できます。
# chkconfig --list mysql mysql 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off
自動起動する設定になっていない場合、以下のコマンドで自動で起動するように設定できます。
# chkconfig mysql on
自動起動しないようにしたい場合は、以下のコマンドを実行します。
# chkconfig mysql off
自動で起動しないように設定した後の状態は、以下のようになります。
# chkconfig --list mysqld mysql 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off
MySQLへの接続
最初にローカルのMySQLにコマンドラインで接続するには、以下のコマンドを実行します。
# mysql -u root -p Enter password:
最初の接続時は、ファイル「/root/.mysql_secret」に記載されているパスワードを入力すると接続できます。
rootユーザーにパスワードを設定
MySQL-serverのインストール時のメッセージにあったように、最初の接続後にパスワードの変更を行うまでは、他のステートメントを実行しても以下のようにエラーになってしまいます。
mysql>, SHOW DATABASES, ERROR 1820 (HY000): You must SET PASSWORD before executing this statement
以下のステートメントを実行して、ログイン中のrootユーザーのパスワードの変更を行います。
mysql>, SET PASSWORD = PASSWORD('xxxxxxxxxx'),
※「xxxxxxxxxx」には、設定したいパスワードを指定します。
これで通常通りステートメントが実行できるようになります。
rootユーザーはhostが「localhost」、「localhost.localdomain」、「127.0.0.1」、「::1」の4種類存在し、上記のステートメントでのパスワード変更はログイン中のrootユーザーである「localhost」のみに行われますので、他のhostのrootユーザーにもパスワードの変更を行う必要があります。
以下のステートメントを実行して、他のhostのrootユーザーのパスワードの変更を行います。
mysql>, SET PASSWORD FOR 'root'@'localhost.localdomain' = PASSWORD('xxxxxxxxxx'),
mysql>, SET PASSWORD FOR 'root'@'127.0.0.1' = PASSWORD('xxxxxxxxxx'),
mysql>, SET PASSWORD FOR 'root'@'::1' = PASSWORD('xxxxxxxxxx'),
※「xxxxxxxxxx」には、設定したいパスワードを指定します。
尚、MySQLに存在しているユーザーは、以下のようなステートメントで確認することができます。
mysql>, SELECT host,user,password FROM mysql.user,
現在ログイン中のユーザーは、以下のステートメントで確認することができます。
mysql>, SELECT CURRENT_USER(), +----------------+ | CURRENT_USER() | +----------------+ | root@localhost | +----------------+ 1 row in set (0.00 sec)
MySQLへの外部からのアクセスを許可
外部からアクセス可能なデータベース接続ユーザーの作成については、当サイトのMySQL データベース接続ユーザーの作成のページをご覧ください。
また、MySQLへの外部からのアクセスは、iptablesによってデフォルトでは拒否されています。
iptablesによるMySQLへの外部アクセス許可の設定については、当サイトのCentOS6 64bit iptablesによるアクセス制御のページをご覧ください。
データベースの作成
データベースの作成については、当サイトのMySQL データベースの作成のページをご覧ください。
テーブルの作成
テーブルの作成については、当サイトのMySQL テーブルの作成のページをご覧ください。
データベース接続ユーザーの作成
データベース接続ユーザーの作成については、当サイトのMySQL データベース接続ユーザーの作成のページをご覧ください。
SQLモードについて
MySQLでSQLの動作を指定するものとして、SQLモードというものがあります。SQLモードについては、当サイトのMySQL SQLモードの設定、確認についてのページ、MySQL SQLモードの内容についてのページをご覧ください。
実行されたSQLをログに出力
実行されたSQLのログ出力については、当サイトのMySQL 実行されたSQLをログに出力のページをご覧ください。
データベースのバックアップとリカバリー
データベースのバックアップとリカバリーについては、当サイトの以下のページをご覧ください。
MySQL5.6.26のインストールについては、以上です。
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