CentOS6.7 64bitのyumリポジトリにIUSを追加
CentOS6.7の64bit版のyumリポジトリにIUSを追加する方法を以下に示します。
※CentOS7 64bitをご使用の場合は、当サイトのCentOS7 64bitのyumリポジトリにIUSを追加のページをご覧ください。
以下の各コマンドで、プロンプトが「#」で開始しているものはrootユーザーでの実行、「$」で開始しているものは一般ユーザーでの実行となります。
yumリポジトリにEPELを追加
IUSのyumリポジトリを追加するには、EPELのyumリポジトリが追加されている必要があります。
EPELのyumリポジトリの追加方法については、当サイトのCentOS6 64bitのyumリポジトリにEPELを追加のページをご覧ください。
IUSのリポジトリ設定パッケージをダウンロード
以下のコマンドを実行して、IUSのリポジトリ設定パッケージのダウンロードを行います。
※ダウンロード元のURLは、IUSの公式サイトから遷移できるCentOS6用のIUSのダウンロードページにリンクがあります。
※ここで紹介している手順のバージョンより新しいものがリリースされている場合は、バージョンを新しいものに読み替えて頂くか、アーカイブページから同じバージョンのものをダウンロードすることも可能かと思います。
$ wget https://dl.iuscommunity.org/pub/ius/stable/CentOS/6/x86_64/ius-release-1.0-14.ius.centos6.noarch.rpm
IUSのリポジトリのインストール
以下のコマンドを実行して、IUSのリポジトリ設定パッケージのインストールを行います。
# rpm -Uvh ius-release-1.0-14.ius.centos6.noarch.rpm
デフォルトの設定では、yumコマンドの実行時にIUSのリポジトリは、自動的に使用されるようになっています。明示的に使用されるようにしたい場合は、インストールされたIUSのリポジトリの設定ファイル「/etc/yum.repos.d/ius.repo」を、以下のように編集します。
[ius] :(略) enabled=1 ↓変更 enabled=0
yumコマンドの実行時にIUSのリポジトリを使用するには、以下のようにオプション「–enablerepo=ius」を付けて実行します。
# yum --enablerepo=ius list
尚、IUSのリポジトリと依存関係にあるEPELのリポジトリの両方を明示的に使用するには、以下のようにオプション「–enablerepo」に「ius」と「epel」をカンマで繋げて実行することができます。
# yum --enablerepo=ius,epel list
PHP5.6のインストール
CentOS6.7の標準リポジトリからインストールできるPHPのバージョンは5.3ですが、ApacheにCentOS6.7の標準リポジトリからインストールできるApache2.2.15を使用している場合、IUSのリポジトリからPHP5.6をインストールすることができます。
※当サイトのApache2.4をRPMからインストールする方法で紹介しているApache2.4をインストールしている場合は、IUSのリポジトリのPHPは、対象のApacheのMMN(Module Magic Number)の違いのためインストールできません。
PHP5.6のインストール
以下のコマンドを実行して、PHP5.6のインストールを行うことができます。
# yum --enablerepo=ius,epel install php56u
尚、IUSのリポジトリから初めてyumコマンドでパッケージのインストールを行う際には、以下のような警告メッセージが表示されます。
警告: rpmts_HdrFromFdno: ヘッダ V4 DSA/SHA1 Signature, key ID xxxxxxxx: NOKEY Retrieving key from file:///etc/pki/rpm-gpg/IUS-COMMUNITY-GPG-KEY Importing GPG key 0xXXXXXXXX: Userid : IUS Community Project <,coredev@iuscommunity.org>, Package: ius-release-1.0-14.ius.centos6.noarch (installed) From : /etc/pki/rpm-gpg/IUS-COMMUNITY-GPG-KEY これでいいですか? [y/N]
これはyumコマンドでパッケージのインストールを行う際には、GPG署名というものを使用して、パッケージの検証を行うようになっているのですが、その際に必要なキーが存在しないため、インポートしてよいか確認するメッセージになります。
キーのインポートを行うので、「y」を入力します。
尚、インポートされているキーは、以下のコマンドで確認できます。
# rpm -qa gpg-pubkey* gpg-pubkey-xxxxxxxx-xxxxxxxx gpg-pubkey-xxxxxxxx-xxxxxxxx
キーは、CentOSのリポジトリのもの、IUSのリポジトリのもの等、使用しているリポジトリ別に管理されます。
【補足】マルチバイト文字列関数を使用する場合
マルチバイト文字列関数(mb_〜)を使用するには、mbstringモジュールが別途必要となります。
以下のコマンドを実行して、mbstringモジュールのインストールを行います。
# yum --enablerepo=ius,epel install php56u-mbstring
【補足】PDOでMySQLに接続する場合
PDOでMySQLに接続するには、pdoモジュール、mysqlndモジュールが別途必要となります。
以下のコマンドを実行して、pdoモジュール、mysqlndモジュールのインストールを行います。
# yum --enablerepo=ius,epel install php56u-pdo php56u-mysqlnd
PHP5.5のインストール
上記のPHP5.6のインストールと同様に、IUSのリポジトリからPHP5.5をインストールすることができます。
PHP5.5のインストール
以下のコマンドを実行して、PHP5.5のインストールを行うことができます。
# yum --enablerepo=ius,epel install php55u
【補足】マルチバイト文字列関数を使用する場合
マルチバイト文字列関数(mb_〜)を使用するには、mbstringモジュールが別途必要となります。
以下のコマンドを実行して、mbstringモジュールのインストールを行います。
# yum --enablerepo=ius,epel install php55u-mbstring
※マルチバイト文字列関数を使用する際は、php.iniで「mbstring.internal_encoding」を設定する必要があります。PHP5.6では、この設定は非推奨(不要)になっています。
【補足】PDOでMySQLに接続する場合
PDOでMySQLに接続するには、pdoモジュール、mysqlndモジュールが別途必要となります。
以下のコマンドを実行して、pdoモジュール、mysqlndモジュールのインストールを行います。
# yum --enablerepo=ius,epel install php55u-pdo php55u-mysqlnd
PHP5.4のインストール
上記のPHP5.6のインストールと同様に、IUSのリポジトリからPHP5.4をインストールすることができます。
PHP5.4のインストール
以下のコマンドを実行して、PHP5.4のインストールを行うことができます。
# yum --enablerepo=ius,epel install php54
【補足】マルチバイト文字列関数を使用する場合
マルチバイト文字列関数(mb_〜)を使用するには、mbstringモジュールが別途必要となります。
以下のコマンドを実行して、mbstringモジュールのインストールを行います。
# yum --enablerepo=ius,epel install php54-mbstring
※マルチバイト文字列関数を使用する際は、php.iniで「mbstring.internal_encoding」を設定する必要があります。PHP5.6では、この設定は非推奨(不要)になっています。
【補足】PDOでMySQLに接続する場合
PDOでMySQLに接続するには、pdoモジュール、mysqlndモジュールが別途必要となります。
以下のコマンドを実行して、pdoモジュール、mysqlndモジュールのインストールを行います。
# yum --enablerepo=ius,epel install php54-pdo php54-mysqlnd
yumリポジトリにIUSを追加については、以上です。